明治16年、東京薩摩藩屋敷跡地に外国からの賓客や外交官をもてなすための社交場「鹿鳴館」が建てられました。
薩摩の地においても、鹿鳴館のような世界に通用する一流の社交場をと、明治30年、鶴丸城二の丸跡地に「鶴鳴館」はその第一歩をしるしました。
以後明治末から昭和初期にかけては、東郷平八郎元帥をはじめとするハイカラな日本海軍トップ御用達のサロンとして、また昭和47年には、今上天皇・皇后両陛下がお立ち寄りになられた宿として、歴史と共に「おもてなしの心」を刻んで参りました。
そういった百有余年の歩みの中で、多くの非凡な料理人を排出し、鹿児島の食文化を支えてきたのが「鶴鳴館 鶴家」です。
昭和10年に、当時天皇陛下がおでましになられる国内最大行事であった陸軍の「大演習」が鹿児島の地でおこなわれました。
その大演習で統監部への食事を「鶴鳴館」に任されました。電化製品もほとんどない当時に、1週間毎日500人分の仕出しを行いました。しかも天皇陛下をはじめ国の重鎮の方々が相手です。
食中毒はおろか少しの失態も許されません。
そして極限の緊張の中、1週間を滞りなく無事に終えた後、天皇陛下より最大級の賛辞を賜った小山ミツは人目をはばからず泣いたそうです。
これが鶴鳴館 鶴家仕出しの原点となっています。
現代もその精神を引き継ぎ、まずは安全、安心、そしてご家族や会社の繁栄を願いながら、
誠実に美味しい料理をお届けするように心掛けております。
日本には古来より様々な伝統や行事がございます。
幼年期において、節句祝や七五三、誕生祝など、おじいちゃんおばあちゃん、お父さんにお母さん兄弟姉妹など、家族全員の大きな喜びの中でお祝いしてもらった子供たちは、「自分は一人じゃない。皆から愛されているんだ。」ということを彼らなりに理解し、成人した後も、きっと忘れない事でしょう。
また、お父さんお母さんが、その両親を大切にし、法要や墓参りなどを行い、祖先を敬う姿が日常にある事で、人を大切にする心優しい人格が形成されていくのだろうとも考えます。
日本人の日常には、そういった素晴らしい風習が数多くあります。
明るくにぎやかな家庭、にこやかで元気な地域、その礎となる健やかな精神は、そうした日々の暮らしの中にこそ生まれるのだと思います。
弊社 「鶴鳴館 鶴家」は日本古来の行事を大切にしながら様々なご家庭の行事や地域の行事の中で、少しでも皆様方のお力になれればと考えております。
これからも、皆様方の弥栄を願いながら、料理やサービスに工夫を凝らしより一層精進してまいります。
機会がございましたら、弊社にお声かけくださいます様お願い致します。
株式会社 鶴鳴館
代表取締役社長 小山雄三